上海領事館赤松総領事・大使挨拶

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 雑誌『Marco』をご覧の皆様、こんにちは。昨年10月10日、新たに在上海日本国総領事・大使として着任いたしました赤松秀一でございます。今回、雑誌側のご厚意により、紙面をお借りして皆様にご挨拶させていただきます。
 私は、33年前に外務省に入省しましたが、外務省を志望した理由の一つに、中国との外交に従事したいとの思いがありました。幸い、入省後には、希望通り中国語研修を命じられ、これまで中国に関係する様々な仕事を手がけてまいりました。外務本省や北京の大使館で勤務していた際はもとより、これまでに勤務した米国ニューヨーク、インドネシア・ジャカルタ、英国ロンドンの各在外公館でも、国際社会の中で急速に存在感を増して行く中国を様々な角度から観察してきました。また、特に最近の10年余りは、主として経済外交の視点から中国と向き合ってまいりました。直近では、G7及びG20のサブシェルパとして首脳コミュニケの交渉等に従事して来たところです。そして、このたび、在上海日本国総領事・大使の職に任じられ、身が引き締まる思いであると同時に、このたびのご縁を望外の幸いと感じています。皆様のご期待に添えるよう、職務に全力で取り組んでいきたいと思います。
 当館が所管する1市4省(上海市、江蘇省、浙江省、安徽省、江西省)は、いずれも真に魅力に富んだ地域です。歴史的な名所旧跡が多数存在し、日中双方の優れた文学作品にも数多く登場する憧れの地域であるだけでなく、経済的な重要性も劇的に増大しています。このため、現在、2万を超える日系企業の拠点が所在し、5万人を超える在留邦人の皆様が暮らし、世界有数の規模を誇る日本人学校が運営されています。中国側でも世界最多の日本語学習者を擁するなど対日関心の高さには目を見張るものがあります。まさに日本の対外経済活動の最前線であり、文化面その他を含む日中交流の主要な舞台です。
 特に、本年は日中国交正常化50周年という節目の年です。日本と中国とは永遠の隣国であり、歴史的、地理的、文化的、経済的その他あらゆる面でお互いに深い繋がりを有しています。現在に至るまで、双方がお互いに与えている影響は色濃いものがあります。50周年に際し、この重要な二国間関係の絆を再確認するとともに、更にその先の50年、100年にとどまらず、未来永劫に続く良好な関係に思いを馳せたいと考えます。どんな状況にあっても、地域間交流、民間交流、青少年交流を進めることは、お互いが相手を正しく理解し、評価するために必要欠くべからざるものです。たとえコロナ禍が今後も続くようなことがあったとしても、日本と中国との間の国民交流がより一層太く、不可逆的な流れとなるよう、在上海総領事・大使として、全力を尽くす覚悟です。もとより微力の身ではございますが、皆様の温かなご理解とご支援をお願い申し上げます。
 『Marco』をご覧になっている、或いは雑誌に情報を寄せておられる皆様は、ビジネスの最前線に立ち、時には風雨も吹き荒れるなかを勇敢に進んでこられた方々が多いことと思います。これから様々な機会を利用して、皆様と実際にお会いする機会を持ち、皆様のご経験を真摯に拝聴しつつ、プライベートでも親しくお付き合いをさせていただければと願っております。私自身、当館がいつでも気軽にご意見やご要望をお寄せ頂けるような存在であるべく努力し、共に働く館員一同を指導してまいりたいと思っております。
 どうぞ皆様よろしくお願いいたします。
 
 写真:2021年11月10日(水)就任レセプション
 『Marco』上海2022年1・2月号
 『Marco Web』掲載日:2022年1月1日(土)

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